名刺にまつわる失敗談

先日区役所に行ってきた

■女性歳 40

先日区役所に行ってきた。福祉課の方とお話してきたのだが、いただいてきた名刺がちょっと残念だった。まだ若くて可愛らしい方なのに毛筆のようなフォントのお名前と力強い百合の花。このもっさりとしたセンスは役所だからか、福祉課だからか。百合の花を見ていたら昔話を思い出した。

遠い中学時代、家庭科の先生と仲の良かった友人がいた。その友人はそのときジャンパースカートを製作中で、シックなお嬢さん風の可愛らしいデザインに仕上がりつつあったので私も楽しみにしていたのである。ある日「ジャンパースカートどうなった?」と訊いてみると友人はなぜだか下を向いてしまった。話を聞いてみると、なんと家庭科の先生がジャンパースカートの胸元にでっかいアヤメかなんかのろうけつ染めを無理やり施してしまったらしい。その頃の日本はじわじわとバブル時代へと向かっていてみんなが高くてスタイリッシュなブランド物に手を出している時期だった。そんな時代にアヤメ。しかもろうけつ染め。
彼女の衝撃的な告白に立っていられないくらい大爆笑したが、地面のアスファルトに手をつきながら彼女の今までの苦労を考えると涙が出た。「ナスやキュウリじゃなくて良かったね。」なんて、言いたかったが友人という財産を失うのは惜しかったのでやめた。その手の人にとって花や野草は優しさなんかの象徴なのだろうか?学生アルバイトをやっているとき、いったい何の意味があるのかスーツを着た黒人男性から前置きなくお名刺をいただいたことがあるのだが、あちらの言語で書かれた煌びやかな所在地の怪しい会社のお名刺はデザインだけは良かった。人は見た目、初対面が大事というけれど名刺のデザインも大事だなあと思った出来事だった。
ところで内輪で使用していたアフロ犬柄の自分の名刺のことはこの際記憶から抹殺しようと思う。

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